節約術

冷凍庫の霜を減らして電気代を抑える方法

冷凍庫に霜が増える原因を確かめ、食品を安全に退避して霜を取る手順を解説。刃物を使わない注意点と、収納・扉の開閉による再発防止も紹介します。

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霜取りのヘラとふきん、氷を入れた浅い皿

この記事で分かること

冷凍庫に霜が増える原因を確かめ、食品を安全に退避して霜を取る手順を解説。刃物を使わない注意点と、収納・扉の開閉による再発防止も紹介します。

冷凍庫の壁や冷却器に厚い霜が付くと、収納できる量が減るだけでなく、冷えにくさにもつながります。日立は、手動で霜取りをする直冷式の冷蔵庫では、冷却器の霜によって冷却力が低下し、消費電力が増えると案内しています。ただし、見える霜の量から電気代が何円増えるかは、機種、周囲温度、使用状況で変わります。

大切なのは、力任せに霜を削ることではありません。最初に取扱説明書で冷却方式と霜取り方法を確認し、食品の温度を保てる退避先を用意してから作業します。自動霜取り式で霜が繰り返し増える場合は、霜取り作業よりも、半ドアやドアパッキンの異常を調べる必要があります。

この記事の機器・食品保存情報は2026-07-24時点で公式情報を確認しました。製品ごとに構造や操作が異なるため、最新の手順は使用中の冷凍庫・冷蔵庫の取扱説明書とメーカー公式サイトで確認してください。

1. 霜が増える原因を先に確かめる

霜は、冷凍庫へ入った湿気が冷やされて凍ることで生じます。日立によると、扉の開閉で入った湿った外気が結露して凍るほか、水分を多く含む食品から出た水分も霜の原因になります。気温と湿度が高い時期は、霜ができやすくなります。

次の状態がないか、扉を閉める前に確認します。

  • 冷凍食品の袋や保存袋の端が扉に挟まっている
  • 食品を詰めたケースが奥まで収まらず、半ドアになっている
  • 扉を開けたまま献立を考え、開放時間が長くなっている
  • ドアパッキンに食品のかすや汚れが付いている
  • ドアパッキンが浮く、ゆがむ、裂けるなどして密着していない
  • 水分の多い食品を密封せずに入れている

薄い袋が挟まった半ドアは、ドアアラームが反応しない場合もあります。閉めたつもりで終わらせず、袋の端を内側へ入れ、ケースが引っ掛かっていないか目で確認します。パッキンの汚れは、取扱説明書に従って固く絞った布などで拭きます。破損や大きな変形がある場合は、自分で接着や加工をせず、販売店またはメーカーの修理窓口へ相談します。

一般的な複数ドア冷蔵庫には、内部の冷却器を自動で霜取りする機種があります。一方、小容量冷蔵庫や冷凍庫には、庫内の冷却器を直接冷やす直冷式があり、手動の霜取りが必要な機種もあります。外観や容量だけで決めず、型番から取扱説明書を探し、「冷却方式」「霜取り」の項目を確認してください。

2. 霜取りが必要な厚さの目安を判断する

霜取りの時期は機種ごとの説明書を優先します。パナソニックの上開き冷凍庫「NR-FC22FA/FC36FA/FC51FA」の取扱説明書では、霜が約1cm付いた時点を霜取りの目安としています。これは該当機種の基準であり、すべての冷凍庫に共通する数値ではありません。

説明書に厚さの記載がない場合も、次の変化が出たら放置せず、メーカーの案内を確認します。

  • 冷却器や庫内壁の霜が厚くなり、食品を置ける範囲が狭い
  • 引き出しや扉が霜に当たり、動かしにくい
  • 温度設定を変えていないのに冷え方が弱い
  • 霜を取っても短期間で同じ場所へ厚く付く

自動霜取り式の庫内に厚い霜が繰り返し付く場合は、単なる手入れ不足とは限りません。扉の閉まり、パッキン、霜取り機能などに問題がある可能性があります。エラー表示、異音、焦げたようなにおい、電源プラグやコードの異常があれば作業を中止し、取扱説明書の「故障かな」の項目と修理窓口を確認してください。

霜を減らしたあとの請求額を確かめるなら、作業前後の数日だけで断定せず、同じ時期の使用量kWhを比べます。外気温、食品を入れた量、扉の開閉回数でも運転時間は変わるためです。請求額と使用量の違いは、電気代の内訳と燃料費調整額の見方で整理しています。

状態別の判断早見表

見つけた状態まず確認すること基本の対応避けること
袋やケースの表面に薄い霜が付く扉の開放時間、袋の密閉、半ドア袋を閉じ直し、扉が密着する収納に直す霜の量だけで故障と決める
直冷式の冷却器に霜が厚く付く説明書の霜取り時期と手順食品を退避し、指定どおり手動で霜取りする刃物で削る、無理に加熱する
自動霜取り式で厚い霜が繰り返す食品の挟まり、パッキン、エラー表示原因を除いても改善しなければ点検を相談する手動霜取りだけを繰り返す
焦げたにおい、コードの異常、冷えない状態がある説明書の安全上の注意作業を中止し、販売店や修理窓口へ相談する通電したまま分解する

「約1cm」はパナソニックの上開き冷凍庫3機種に示された目安です。表の「厚く付く」を一律に1cmと読み替えず、使用中の機種の説明書で判断してください。

3. 食品を安全に退避する

霜取りを始める前に、冷凍食品を移す場所を作ります。別の冷凍庫があれば、そこへ移すのが分かりやすい方法です。なければ、十分な量の保冷剤を入れたクーラーボックスや保冷バッグを用意し、食品をまとめて入れます。凍った食品同士を近づけ、開閉を少なくすると温度上昇を抑えやすくなります。

農林水産省は、市販の冷凍食品は一般にマイナス18℃以下で管理され、家庭の冷凍室も通常はマイナス18℃程度と説明しています。また、一度溶けた冷凍食品は再凍結しないよう案内しています。霜取り中の食品を室温へ長時間置いたり、状態が分からないまま冷凍庫へ戻したりしないでください。

退避は次の順で進めます。

  1. 保冷剤、クーラーボックス、吸水用のタオルを用意する
  2. 食品を「すぐ戻す物」「先に食べる物」「状態を確認する物」に分ける
  3. アイスクリームや肉・魚など温度変化を避けたい物から移す
  4. 保冷容器のふたを閉め、霜取りが終わるまで開けない
  5. 戻す前に、包装の破れ、液漏れ、著しい軟化がないか確認する

安全に食べられるか迷う食品は、見た目やにおいだけで自己判断せず、包装に記載された保存方法とメーカー窓口の案内を確認します。何時間まで大丈夫かを一律には示せません。保冷容器の性能、保冷剤の量、室温、食品の種類で条件が変わるためです。

4. 電源を切って霜を取る

ここからは、手動霜取りが必要な機種を想定した基本手順です。排水栓、露受皿、温度調節ダイヤルなどの位置は機種で異なります。作業前に必ず使用中の機種の説明書を開き、その指示がこの記事と異なる場合は説明書を優先してください。

  1. 食品、製氷皿、取り外し可能なケースを退避する
  2. 床へタオルを敷き、排水口の下に説明書指定の受け皿を置く
  3. 温度調節を「切」または霜取り位置にし、説明書の指示に従って電源プラグを抜く
  4. 扉を開け、霜が自然に溶けるのを待つ
  5. 付属の霜取り用ヘラが指定されている機種だけ、その用具を説明書どおりに使う
  6. 溶けた水を捨て、庫内、扉、パッキン、排水まわりの水分を柔らかい布で拭き取る
  7. 排水栓、受け皿、ケースを正しい位置へ戻す
  8. 電源を入れ、温度調節を元へ戻す
  9. 庫内が十分に冷えてから食品を戻す

日立の直冷式小容量冷蔵庫の案内も、温度調節を「切」にし、霜が溶けたあとに柔らかい乾いた布で水分を拭き、露受皿の水を捨ててから運転を再開する流れです。パナソニックの該当冷凍庫説明書も、食品を別の冷凍室などへ移し、電源プラグを抜いて扉を開け、霜取り後に水滴を拭くよう案内しています。

電源を入れ直した直後は、庫内が保存に適した温度へ戻っているとは限りません。冷却に必要な時間は機種、室温、食品量で変わります。「十分に冷えてから戻す」という説明書の指示を守り、急いで食品を詰め戻さないようにします。

5. 傷を付けないために刃物や無理な加熱を避ける

包丁、アイスピック、ドライバーなどで霜を突いたり、こじったりしないでください。パナソニックの該当冷凍庫説明書は、庫内の霜や凍り付いた容器を鋭利な刃物などで取らないよう注意しています。冷却器や内箱を傷つけると、冷媒漏れや故障につながるおそれがあります。

市販のヘラなら何でもよいわけでもありません。メーカー付属の霜取り板がある機種では、その用具と使い方が指定されています。付属品がない場合は、自然に溶けるのを待つのが基本です。凍り付いた引き出しや扉を力任せに開けると、ドアパッキンやケースを破損するおそれもあります。

熱湯を庫内へ直接かける、取扱説明書で認められていない暖房器具や高温の器具を当てる、といった方法も避けます。急な温度変化による部品への影響や、電気部品へ水が入る危険を判断できないためです。早く終わらせる工夫より、説明書に記載された方法を守ることを優先します。

霜が厚すぎて排水できない、扉が開かない、冷却器の形が分からない場合は、無理に作業を続けません。電源を切る手順を説明書で確認し、販売店またはメーカー窓口へ相談してください。

6. 再発を防ぐ収納と開閉方法

霜取り後は、湿気を入れにくく、扉を最後まで閉められる収納へ変えます。まず食品を種類ごとにまとめ、よく使う物を手前へ置きます。取り出す物を決めてから扉を開ければ、開放時間と開閉回数を減らせます。

農林水産省は、冷凍室では凍った食品自体が保冷剤のような役割を果たすため、隙間を少なくし、8~9割程度入れることを案内しています。ただし、食品の詰め過ぎでケースが浮いたり、袋が扉に挟まったりすれば半ドアの原因になります。冷気の吹き出し口、積荷限界線、収納上限は機種ごとの説明書に従ってください。

冷蔵室と冷凍室では、収納の考え方が同じとは限りません。資源エネルギー庁は冷蔵庫の節電策として、扉を開ける時間を減らすことや食品を詰め込みすぎないことを挙げています。一方、農林水産省は冷凍室について、凍った食品同士が冷やし合うよう8~9割程度を目安にしています。冷凍室でも扉が閉まらないほど詰めず、説明書の収納上限を守ることが前提です。

再発防止は、次の短い習慣にまとめられます。

  • 食品は水分と空気が入りにくいよう、袋や容器をきちんと閉じる
  • 袋の端をケースの内側へ収め、扉との間に挟まない
  • よく使う食品の場所を決め、扉を開けて探す時間を減らす
  • 扉を閉めたあと、ケースの出っ張りとパッキンの隙間を確認する
  • パッキンの汚れを定期的に拭き、破損があれば点検を頼む
  • 温かい食品は、機種の説明書に従って適切に冷ましてから入れる

霜取り後も短期間で厚い霜が戻る場合、回数を増やして対処するだけでは原因が残ります。半ドアとパッキンを確認しても改善しない、自動霜取り式なのに厚い霜が付く、冷えが弱いといった場合は点検を検討します。

電気代の見直しは、霜だけに絞らず、冷凍庫を含む家電全体の使用量を見て進めると原因を取り違えにくくなります。冷蔵庫・洗濯機の電気代|効く節約から始めるでは、冷蔵庫の設置と使い方を含む確認順を紹介しています。

よくある質問

冷凍庫の霜は何cmになったら取りますか?

使用中の機種の取扱説明書に従います。パナソニックの上開き冷凍庫「NR-FC22FA/FC36FA/FC51FA」では約1cmが目安ですが、全機種共通ではありません。自動霜取り式で厚い霜が繰り返す場合は、霜を取る前に半ドアやパッキンの異常を確認します。

ドライヤーや熱湯を使えば早く霜取りできますか?

取扱説明書で認められていない加熱方法は避けてください。部品の変形や急な温度変化、水が電気部品へ入る危険を判断できないためです。電源を切り、扉を開けて自然に溶かすか、指定された付属品だけを使います。

霜が付いた冷凍食品は食べられますか?

表面の霜だけで安全性は判断できません。農林水産省は、極端な霜、乾燥、変色、固まり、破損がある冷凍食品は品質が損なわれている可能性があると案内しています。包装の保存方法と賞味期限を確認し、一度溶けた冷凍食品は再凍結しないでください。

霜取りをすると電気代はいくら下がりますか?

一律の金額は示せません。日立は直冷式の冷却器に霜が付くと冷却力が低下し、消費電力が増えると説明していますが、増減幅は機種や使用状況で変わります。効果を確かめるなら、請求額だけでなく、気温や使い方が近い期間の使用量kWhを比べます。

霜取り後すぐに食品を戻してもよいですか?

庫内が十分に冷えてから戻します。冷えるまでの時間は機種、室温、食品量で異なるため、取扱説明書の運転再開手順を優先してください。待つ間は食品を保冷剤入りの保冷容器などで冷たい状態に保ちます。

参考にした公式情報