節約術

高校の授業料以外に使える支援の探し方

教科書、教材、制服、通学、修学旅行など、高校で授業料以外にかかる費用を支える制度について、高校生等奨学給付金を起点に探す順番と申請前の確認点を解説します。

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高校の教材と申請書類を確認する机

この記事で分かること

教科書、教材、制服、通学、修学旅行など、高校で授業料以外にかかる費用を支える制度について、高校生等奨学給付金を起点に探す順番と申請前の確認点を解説します。

高校では、授業料以外にもお金がかかります。教科書、教材、制服、通学用品、部活動、PTA会費、修学旅行、通信環境などです。

こうした費用に使える支援は、授業料の支援とは別に探します。制度名だけでは使い道や返済の有無が分かりにくいため、「全国の給付」「地域の制度」「世帯条件に合う貸付」の順に確認しましょう。

この記事では、高校に在学している間の授業料以外の費用に絞ります。申請先の見つけ方から、給付と貸付の比べ方までを順番に説明します。

結論|「全国制度→地域制度→世帯別制度」の順で探す

最初に確認したいのは、高校生等奨学給付金です。教科書費や教材費など、授業料以外の教育費を支える返還不要の給付金です。保護者が住む都道府県または学校へ申し込みます。手続きの開始時期や必要書類は都道府県ごとに異なります。

次に、地方公共団体や学校などの制度を探します。それでも費用が足りず、世帯の条件に合う場合は、公的な貸付も候補になります。ただし、貸付は返済が必要です。給付と同じものとして扱わないでください。

探す順番は次のとおりです。

  1. 学校の事務室へ、授業料以外に使える今年度の給付制度を聞く
  2. 保護者が住む都道府県の高校生等奨学給付金を確認する
  3. JASSOで、地方公共団体などの高校生向け制度を探す
  4. 家計急変、低所得、ひとり親など、自分の世帯に合う制度を追加で探す
  5. 給付か貸付か、期限、必要書類、併給できるかを比べる

先に返還不要の制度を探し、貸付は返済条件まで読んでから判断します。

手順1|高校生等奨学給付金の「今年度案内」を開く

高等学校等就学支援金と高校生等奨学給付金は、名前が似ていますが別の制度です。就学支援金は授業料に充てます。奨学給付金は、教科書代や学用品費など授業料以外の教育費を支えます。どちらも返還不要ですが、一方の手続きだけで両方の申請が終わるわけではありません。

文部科学省の高校生等への修学支援では、高校生等奨学給付金の申込先を、保護者が住む都道府県または学校と案内しています。まず、次の順番で確認してください。

  1. 保護者が住む都道府県を確認する
  2. 学校が国公立か私立かを確認する
  3. 全日制、定時制、通信制などの課程を確認する
  4. 今年度の対象要件と基準日を読む
  5. 申請期限、提出先、必要書類をメモする
  6. 家計急変世帯向けの受付があるか確認する
  7. 新入生向けの早期支給があるか確認する

学校が県外にあっても、学校の所在地だけで申請先を決めないようにします。文部科学省の都道府県別のお問合せ先一覧には、国公立と私立などの区分ごとに担当部署、公式ページ、電話番号が載っています。同じ都道府県でも窓口が分かれる場合があります。

更新日だけで、今年度の情報だと判断しない

公式ページを見るときは、次の3点を別々に確認します。

  • ページの更新日はいつか
  • 掲載内容は何年度のものか
  • 今年度の申請を受け付けているか

文部科学省の従来の高校生等奨学給付金の制度詳細は、2026年7月27日の確認時点で「平成26年度~令和7年度までの制度」と明記されています。令和8年度の概要は、総合案内を見るよう案内されています。古いページの金額を、今年度の金額として使わないでください。

自治体のページも同じです。たとえば、岩手県の私立高等学校生徒等奨学給付金のお知らせは2026年5月25日更新ですが、確認時点では令和8年度の内容を確定後に案内するとし、その下に令和7年度の情報を載せています。更新日が新しくても、金額や期限まで今年度のものとは限りません。

今年度の要項がまだ出ていない場合は、前年度の締め切りを当てはめず、学校または担当窓口へ受付予定を聞きましょう。

手順2・3|学校で聞いたあと、JASSOで地域を変えて検索する

学校の事務室では、「奨学金はありますか」だけで終わらせないことが大切です。制度名が奨学金ではない場合があるからです。次のように、使い道と返済の有無を分けて聞きます。

  1. 「授業料以外に使える、返還不要の支援はありますか」
  2. 「制服、教材、通学費、修学旅行など、用途別の支援はありますか」
  3. 「学校独自の給付や貸付はありますか」
  4. 「学校徴収金の分納や、支払期限の相談はできますか」
  5. 「今年度の締め切りと提出先を教えてください」

学校独自の制度や分納の対応は、学校ごとに異なります。「ある」と決めつけず、確認する候補として尋ねてください。

次に、JASSOの大学・地方公共団体等が行う奨学金制度で地域の制度を探します。この検索には、高校生向けの情報も含まれます。

検索するときは、地域を一つに絞りすぎないようにします。

  1. 現在の居住地を選ぶ
  2. 学校所在地が違う場合は、その都道府県も選ぶ
  3. 出身地として保護者の居住地が条件になる可能性があれば、その都道府県も選ぶ
  4. 高校生向けの候補を開く
  5. 実施団体の公式ページで、現年度の要項を確認する

JASSOの掲載情報だけで申請を決めないでください。掲載後に内容が変わる可能性があります。候補が見つかったら、実施団体の今年度要項で「対象者」「使い道」「給付か貸与か」「併給」「期限」を読み直します。

検索語も変えてみましょう。「自治体名 高校生 奨学金」だけでなく、「給付金」「修学資金」「入学準備金」「通学費」「制服」「教材費」「家計急変」と言い換えると、別の制度が見つかることがあります。

手順4・5|世帯別の制度を加え、返済条件まで比べる

退職や休業などで家計が急に変わった場合は、前年の所得だけを見て諦めないでください。家計急変世帯が対象になるかは、学校と都道府県へ確認します。

相談前に、次の3点をメモします。

  1. 家計が変化した日
  2. 退職や休業など、変化した理由
  3. 現在用意できる収入関係の書類

対象になる理由、判定する期間、必要書類、最終期限は都道府県ごとに異なります。収入が減れば受け取れると決めつけず、「どの時点からの、何の書類が必要ですか」と聞きましょう。

低所得世帯は、教育支援資金も相談先の候補

給付だけでは足りず、ほかから借りることが難しい低所得世帯に当てはまる場合は、生活福祉資金の教育支援資金が候補になります。実施するのは都道府県社会福祉協議会です。相談窓口は、住んでいる地域の市区町村社会福祉協議会です。

厚生労働省の生活福祉資金貸付制度では、低所得世帯について、他から必要な資金を借りることが難しい市町村民税非課税程度の世帯と説明しています。これは給付ではなく貸付です。審査があり、上限まで借りられるとは限りません。

2026年7月27日に確認した生活福祉資金の貸付条件では、高校の教育支援費は月3万5千円以内です。特に必要と認められる場合は、上限の1.5倍までとされています。入学時の経費に使う就学支度費は50万円以内です。いずれも無利子で、卒業後6か月以内の据置期間を経て、20年以内に返済する案内です。保証人は不要ですが、世帯内の連帯借受人が必要とされています。利用を考えるときは、申込時点の公式案内と窓口で条件を確認してください。

ひとり親家庭は、専用の貸付も確認する

ひとり親家庭は、母子父子寡婦福祉資金貸付金も確認します。こども家庭庁のひとり親家庭のための支援施策では、修学資金など12種類の資金を案内しています。

こちらも給付ではなく貸付です。資金の種類や連帯保証人の有無により、基本的に無利子または年1.0%と案内されています。据置期間のあと、3年から20年で返済する仕組みです。使い道、利子、返済期間、必要な保証人は、居住自治体のひとり親相談窓口へ確認してください。

候補がそろったら、次の表を作ります。スマートフォンのメモでも構いません。

制度返還締め切り追加で確認すること
高校生等奨学給付金返還不要都道府県ごとに確認対象年度、基準日、提出先、家計急変
自治体・学校などの奨学金給付または貸与実施団体ごとに確認使い道、併給、返済条件
生活福祉資金の教育支援資金貸付社会福祉協議会へ確認利子、据置期間、返済期限、連帯借受人
母子父子寡婦福祉資金貸付金貸付自治体へ確認資金の種類、利子、保証人、返済期間

給付を上に置き、返済が必要な制度を下に置きます。貸付は月額や総額だけで比べません。利子、返済を始める時期、返済期限、連帯借受人や保証人の条件まで書きます。

複数の制度が使えそうなときは、併給も確認します。文部科学省の就学支援金制度に関するQ&Aでは、就学支援金と自治体・学校の奨学金は原則として両方利用できる一方、民間団体の奨学金は併給できない場合があると案内しています。片方だけに聞かず、両方の窓口へ制度名を伝えて確認しましょう。

よくある質問

高校生等奨学給付金は、就学支援金を申請すれば自動でもらえますか?

自動ではありません。就学支援金は授業料、高校生等奨学給付金は授業料以外の教育費を支える別制度です。保護者が住む都道府県または学校へ申請します。開始時期や必要書類は都道府県ごとに確認してください。

学校が県外でも、学校のある都道府県へ申請しますか?

学校所在地だけで決めないでください。高校生等奨学給付金は、原則として保護者が住む都道府県または学校へ申し込みます。文部科学省の一覧で、保護者の居住地と学校区分に合う窓口を確認します。

自治体の奨学金は、高校生もJASSOで探せますか?

探せます。居住地、学校所在地、出身地の条件を変えて検索してください。候補が出ても、募集が続いていることや受給資格を保証するものではありません。実施団体の現年度要項を読み、窓口へ確認します。

給付金で足りないとき、返済が必要な公的制度はありますか?

低所得世帯向けの生活福祉資金には、高校の修学経費を対象とする教育支援費と、入学時の経費を対象とする就学支度費があります。どちらも貸付です。市区町村社会福祉協議会へ、対象要件と返済条件を確認してから判断してください。

ひとり親家庭向けの教育費制度はありますか?

母子父子寡婦福祉資金貸付金に、修学資金などがあります。給付ではなく貸付です。使い道、利子、返済期間などを、居住自治体のひとり親相談窓口へ確認してください。

公式一次情報

確認日: 2026-07-27

まとめ

  • 学校の事務室へ、授業料以外に使える今年度の給付と締め切りを聞く
  • 文部科学省の一覧から保護者の居住地と学校区分に合う窓口を開き、JASSOでも地域制度を探す
  • 候補を「返還・期限・必要書類・併給」で比べ、貸付は利子と返済期間まで確認する

ページの更新日が新しくても、対象年度や受付状況が今年度とは限りません。金額や期限は転記せず、申請する時点の公式案内と窓口で確認してください。