節約術

スマホ保険は必要?修理実費と総額で決める手順

スマホ保険や端末保証が必要か迷う人向けに、機種別の修理実費、保有期間の総支払額、事故別の補償、既存保険との重複を一枚の判断表で比べます。

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ケースに入れたスマートフォンと契約書、救急箱

この記事で分かること

スマホ保険や端末保証が必要か迷う人向けに、機種別の修理実費、保有期間の総支払額、事故別の補償、既存保険との重複を一枚の判断表で比べます。

スマホ保険や端末保証は、全員に必要なものではありません。

最初に見るのは月額ではなく、壊れたときに家計が耐えられるかです。高い機種を使い、急に数万円を出せない家庭には、毎月払って備える意味があります。一方、安い機種を使い、修理代や買い直し代を貯金から出せる家庭では、保険料と同じ金額を積み立てる方法も選べます。

この記事では、キャリアの補償サービス、メーカー系のサービス、独立系の保険をまとめて「スマホ保険」と呼びます。ただし、契約の性質は同じではありません。料金だけでなく、対象になる事故、自己負担、交換品、請求手続きまで比べましょう。

スマホ保険が必要かは「家計で耐えられる損失」で決める

スマホ保険は、平均的に得かどうかだけでは決めにくいものです。保険料を払っても、一度も使わないことがあります。反対に、加入してすぐ壊し、助かることもあります。

まず、次の3つを書き出してください。

  1. 同程度の端末を今買い直す金額
  2. 画面修理など、心配している事故にかかる金額
  3. スマホが使えない間に困ること

分割払いの残額ではなく、今使える端末を再び用意する金額で考えます。仕事、学校、家族との連絡、決済、認証に使っているなら、端末代だけでなく「使えない時間」も負担です。

次のどれかに当てはまる家庭は、補償の価値が高めです。

  • 高額な機種や折りたたみ機種を使っている
  • 過去3年に画面割れ、水濡れ、紛失などを経験した
  • 子どもと共用する、または屋外や水回りでよく使う
  • 急な修理代や買い直し代を出すと、生活費が足りなくなる
  • 予備端末がなく、スマホが止まると仕事や連絡に大きく影響する

反対に、端末価格が低く、修理代をすぐ出せる家庭は、加入しない選択も考えられます。頑丈なケースを使い、予備端末を準備し、同額を積み立てれば、事故がなかったお金を次の端末代に回せます。

月額ではなく2年間の総支払額を3通りで比べる

2026年7月27日時点の公式案内では、ドコモの「smartあんしん補償」は月額330円~1,720円です。auとソフトバンクの対象サービスは、機種により月額990円~1,980円です。対象機種や料金は変わるため、契約前は各社の公式案内で確認してください。

月額だけを見ると、小さな支出に感じます。しかし、月1,000円なら2年間で24,000円です。月1,500円なら36,000円です。補償を使うと、これに事故時の自己負担が加わります。

2年間の例無事故1回利用(自己負担8,250円の例)2回利用(各回8,250円の例)
月1,000円24,000円32,250円40,500円
月1,500円36,000円44,250円52,500円

この表は、特定商品の受取額を示すものではありません。家計で比べるための計算例です。実際の自己負担、利用回数、2回目以降の負担は商品や機種で変わります。

たとえば、ドコモの公式案内では、交換電話機の提供は1年間に2回までです。負担金は契約月額などで異なります。auの公式案内では、交換の1回目と2・3回目で負担金が変わる場合があります。ソフトバンクの公式案内では、対象サービスの配送交換について、故障・盗難・紛失とも負担額8,250円と案内しています。いずれも2026年7月27日時点の確認です。

比較するときは、次の式を使います。

  1. 無事故の場合は「月額×使う月数」を計算する
  2. 1回使う場合は、無事故の総額に自己負担を1回分足す
  3. 2回使う場合は、利用上限を確認して2回分の自己負担を足す
  4. その金額を、修理代や中古同等機の買い直し代と比べる

保険料の総額が修理代に近いなら、金銭面だけでなく、交換の早さや手続きの楽さも比べましょう。

メーカー保証と事故補償を分け、機種別の修理実費を調べる

購入時のメーカー保証が残っていても、落下による画面割れや水濡れが無料修理になるとは限りません。Appleは製造上の問題と事故・過失による損傷を分け、Google Pixelも画面のひび割れや水による損傷などは保証期間内でも有償になる場合があると案内しています。最終料金は診断や端末の状態で変わるため、自分の機種・購入元・症状を入れた公式見積もりを使います(出典:Apple「iPhoneのサービスと修理」Google Pixel「修理費の請求とお支払いについて」)。

修理実費は機種と壊れ方で大きく変わります。Samsungが2026年6月18日に更新したメーカーブランド製品の掲載額には、次の例があります。

機種ディスプレイ交換バッテリー交換
Galaxy A25 5G14,630円〜10,890円〜
Galaxy S2631,570円〜13,750円〜
Galaxy S26 Ultra50,270円〜15,070円〜
Galaxy Z Fold785,910円〜13,090円〜

いずれも税込みの掲載額で、別の不具合が見つかれば追加修理が必要になる場合があります(出典:Samsung「メーカーブランドスマートフォンの修理代金」)。この差からも、安い機種の画面交換と折りたたみ機種の交換を同じ保険料の感覚では判断できません。

比較には次の二つの式を使います。

  • 保険ありの支払額 = 月額料金 × 保有予定月数 + 事故時の自己負担金
  • 保険なしの支払額 = 修理見積額 + 送料・診断料 + 代替端末やデータ移行の費用

画面割れは画面修理の見積額、バッテリー劣化は交換実費、水濡れ・全損は本体交換まで、盗難・紛失は同程度の端末の買い直し額と比べます。端末代の残債、修理中の代替機、交換品の返却期限も0円と決めつけずに足してください。

10分で埋める実費比較シート

記入欄計算・確認する内容
機種・購入元正確な型番と購入した窓口
あと使う期間保有予定月数
無事故の保険料総額月額 × 保有予定月数
保険を1回使う総額保険料総額 + 自己負担金
保険なしの総額公式修理見積額 + 送料・診断料・代替機
全損・紛失時同等端末の買い直し額と元端末の残債
今日一度に払える上限生活費や生活防衛資金を崩さず出せる額
停止時間への備え予備端末、バックアップ、認証アプリの移行方法

たとえば月額990円を24か月払うと23,760円です。事故時の負担金が5,500円なら、1回使う総額は29,260円になります。Galaxy A25 5Gの画面交換掲載額14,630円からと比べる例では修理実費が低く、Galaxy Z Fold7の85,910円からと比べる例では逆になります。ただし、これは異なる公式料金を置いた計算方法の例であり、その補償区分が同じ端末へ適用されることを示しません。必ず自分の機種に対応する料金へ置き換えてください。

補償の種類と「どの事故に備えるか」を分けて比べる

キャリア補償は、交換機を早く届ける仕組みが強みです。ただし、交換品が新品とは限りません。auは交換用携帯電話機を、回収した端末を整備したリフレッシュ品と案内しています。ソフトバンクは新品同等の交換機と案内しています。言葉が似ていても、内容は同じではありません。

独立系の保険は、通信会社を乗り換えても続けやすい商品や、複数端末をまとめて登録できる商品があります。モバイル保険の公式案内では、月700円で主端末1台と副端末2台の最大3端末を登録できます。修理費用などは年間最大10万円ですが、修理不能・盗難は主端末で最大25,000円、副端末で最大7,500円です。見出しの「最大10万円」だけで判断してはいけません。

AppleCare+は、購入日によって適用規約が分かれています。Appleの日本向け規約一覧には、2026年7月22日購入分の規約も掲載されています。機種別の価格や条件は変わり得るため、この記事では古い月額をそのまま載せません。購入予定の機種と購入日に合う現行条件を公式画面で確認してください。

事故の名前も分けて見ます。「端末を失った」という同じ困りごとでも、盗難と、置き忘れや単なる紛失は別扱いです。

心配な事故確認する点
画面割れ修理対象か、交換扱いか、自己負担はいくらか
水濡れ偶然の事故が対象か、内部故障だけでも対象か
自然故障メーカー保証の期間内か、経年劣化は除かれるか
盗難警察への届出が必要か、支払上限はいくらか
置き忘れ・紛失盗難とは別に対象か、免責(=補償されない条件)か
修理不能買い直し代ではなく、定額の上限になっていないか

モバイル保険では、盗難は補償対象に含まれますが、置き忘れや紛失は免責事項です。三井住友海上の「ネットde保険@とらべる」でも、被保険者本人の携帯電話の破損・盗難は携行品損害の対象ですが、置き忘れや紛失は対象外と案内されています。これは同商品のFAQについての説明です。すべての旅行保険や火災保険に当てはまるわけではありません。

家庭で起きそうな事故を1~2個選び、その事故の補償上限と自己負担を確認してください。「スマホ全般を補償」という印象だけで選ぶと、必要な事故が対象外になることがあります。

今ある補償と手続きまで確認する7つの判断手順

新しい契約の前に、クレジットカード、火災保険、旅行保険、購入店の保証を確認します。補償が重なったときの扱いは契約ごとに異なります。

金融庁の保険会社向け監督指針は、補償が重なる可能性のある既契約を確認し、保険料と保険金の関係を説明することを保険会社側へ求めています。補償を2つ持っても、支払額が単純に2倍になるとは限りません。追加契約の前に、今の補償で足りない部分を確かめましょう。

次の順番なら、比べる項目を落としにくくなります。

  1. 端末の再調達額を書く
    同程度の端末を今買う金額を書きます。急に払っても生活費や緊急用の貯金を崩しすぎないか見ます。

  2. 過去3年の事故を数える
    画面割れ、水濡れ、盗難、紛失、修理を分けて数えます。事故の種類が、候補商品の対象と合うか確認します。

  3. 2年間の総額を3通り計算する
    無事故、1回利用、2回利用で計算します。月額だけでなく、自己負担と利用回数も入れます。

  4. 今ある補償を棚卸しする
    カードの会員ページと保険証券を開きます。対象者、対象端末、事故の種類、上限、自己負担を確認します。

  5. 加入期限を確認する
    ドコモの対象サービスは、対象機種の購入日などを含め14日以内が加入条件です。ソフトバンクは原則として機種購入と同時の申し込みです。auの対象サービスも端末購入時の加入に限られます。いずれも2026年7月27日時点の公式案内であり、最新条件は申込前に確認してください。

  6. 事故後の書類と期限を確認する
    モバイル保険の通常請求では、損害状況の写真、修理報告書、領収書などをオンラインで提出します。先に修理代を払う流れも想定しておきましょう。ドコモはトラブル発生から30日以内の申し込みと、補償受付日から10日以内の旧端末返送を案内しています。

  7. 返却を忘れた場合の負担を見る
    auは交換機の受取後14日以内に旧端末を返却しない場合、機種により22,000円~198,000円の違約金がかかると案内しています。料金が安くても、返却期限を守りにくい家庭には合わない場合があります。

クレジットカード付帯も、カードを持っているだけで対象になるとは限りません。JCBスマートフォン保険の公式案内では、対象カード本会員が所有する端末であることに加え、事故時に購入後24か月以内であることなどが条件です。ザ・クラスは36か月以内です。通信料を直近3か月以上連続で対象カード払いしている必要もあります。

同案内では、1年間の限度額は券種により30,000円、50,000円、100,000円です。自己負担は破損・火災・水濡れで10,000円、盗難で15,000円です。対象事故も券種で違います。家族のカードや端末が条件を満たすかまで確認してください。

保険に入らないなら、同額の自動積み立てを始めます。月1,000円なら2年間で24,000円、3年間で36,000円です。ただし、積み立て開始直後の故障には弱いため、最初から出せる予備費も必要です。古い端末を残す場合は、充電、OSの更新、必要なアプリへのログインを時々確認しましょう。

よくある質問

スマホ保険は結局、入った方が得ですか?

平均的な損得だけでは決められません。2年分の保険料、事故時の自己負担、端末の再調達額を比べてください。そのうえで、急な出費を出せるか、スマホが止まる影響が大きいかで判断します。

盗難や紛失なら端末代が全額戻りますか?

全額とは限りません。モバイル保険では、修理不能・盗難の主端末の上限は25,000円です。置き忘れや紛失は対象外です。盗難、置き忘れ、単なる紛失を分けて確認してください。

クレジットカード付帯の保険だけで足りますか?

カード券種と事故の種類によります。JCBの例では、端末の購入後年数、通信料の連続支払い、年間限度額、自己負担などの条件があります。買い直し額との差を計算し、不足部分が大きいかを見てください。

格安SIMへ乗り換えるとキャリア補償はなくなりますか?

商品ごとに異なります。ソフトバンクの対象サービスは、MNP転出や解約後も加入中の機種にサービスが続くと案内しています。不要なら解除手続きが必要です。auはau回線契約がなくても加入を続けられる一方、新規加入は対象端末の購入時に限ると案内しています。乗り換え前に、契約中の商品名と対象端末を公式画面で確認してください。

公式一次情報

確認日: 2026-07-27

まとめ

スマホ保険は、月額の安さだけで決めるものではありません。家計が耐えられない大きな支出を小さく分ける備えです。端末が安く、修理代を出せる家庭では、積み立てと予備端末の方が合う場合もあります。

次は、この3つを実行してください。

  • 契約中の補償とカード付帯を開き、対象事故、上限、自己負担を書き出す
  • 候補の月額を使う月数分で計算し、無事故・1回利用・2回利用の総額を比べる
  • 加入しない場合は、修理用の自動積み立て、ケース、バックアップ、予備端末を用意する

料金、対象機種、負担金、申込期限は変わることがあります。契約前は、対象機種の最新条件を各公式案内で確認してください。